2013年8月30日金曜日

830 気の達人2

前回は「気を浄化するための火や煙」のお話をご紹介いたしましたが、今回はちょっと違うお話を。

瑞浪の治療庵も、串原のお屋敷のときと同じように、治療部屋、応接、トイレなどに「阿耨多羅三藐三菩提」の御札で清められています。

この【あのくたらさんみゃくさんぼだい】とは仏の悟りの智慧(ちえ)のことで、この上なくすぐれ、平等円満である意、ということです。

このことから、秋山先生は、気というものは、病気、邪気と戦う、ということではなく、平等円満。病気ともに共存共栄しつつも、大暴れしないよう静かに共存していこう、というお考えであることがわかります。元気も自分、病気も自分。同じ自分が生み出すものなのだから、消えてしまえ!と病気と闘うのではなく、共に暮らし慈しむことで、静かにコントロールするものだよ、と教えてくださっているのですね。

痛い、辛い、痒い、調子が悪い、、、どうしてもこうした苦しみを与える病気や邪気と戦って、滅してやろう!そんな気になるものです。そうではなくて、そういう病気や邪気も自分だよ。自分を慈しみ、身を委ねる。そんな仏教医学や東洋哲学の心を思い出して、足を出せばすっと足つぼに届く、こころに届く、気に届く、そんなことではないかと思うのです。

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